消防隊員の膝をしっかり保護する簡単アイデア。

わたしが現場にいるころにおこなっていた、膝のケガを予防する工夫をご紹介します。
安価で、労力もほとんどかからず、しっかり膝を守り、活動時に安心感を得られる、おすすめの方法です。
災害現場ではアドレナリンが出ているので、痛みを感じないことも多いですが、帰署後に
「あちこち痛いな…」とか、
「知らん間にこんなとこ打ってる!」
とかって時々ありました。
特に若手のころなど必死ですし。
中でも膝は打撲していることが多かった部位です。
注水でも、屋内進入でも、高所でも。消防活動では低い姿勢が要求されることが多いので、その際に知らぬ間に地面に膝をついていて、内出血してしまいます。(膝をつくことの賛否はここでは置いておくとして)
わたしがかつて墜落した際も、一番大きく痛めたのが膝でした。
そこで使いだしたのが、このような膝パッド↓

やり方はめちゃくちゃ簡単。
パッドを防火服のブーツにすっぽり被せてスタンバイ。

そのままブーツに足を入れ…

両足のパッドを引き上げてから…


いつもどおり防火ズボンを履く!

着装ヨシ!
両足のパッド装着にかかる時間は1秒以下じゃないですかね。
わたしはこの動作のせいで出遅れた、なんてこと一度もありません。
価格は千円台。
それで得られるものと比べると、絶対にやるべきだと思います。
アメリカの防火服は、オプションで膝にゲルパッド入りにできるようなのを見たことがあります。
ですが「乾かすの大変じゃないかな…?」などと要らぬ心配をしてしまいます。
その点この方法なら、手軽で、水や汗で汚れても洗えますし、消耗品として買い替えが容易です。
実際使っていると、ゴムが伸びてくるので、ある程度のサイクルで交換が良いと思います。
注意点として、
- この形(筒形のサポーター形状)で、パッドがソフトなものがおすすめです。
写真のパッドは一例なので、他にも製品はありますが、細いバンドをマジックテープや金具で留めるものは試したことがありません。
ズボンの中で外れたりすれば、不快なだけになってしまいますので…
あとパッド部分が硬い(ガレ場などで使うような)ものも使ったことがありません。こちらは防火ズボンに良くないかなと思うのと、上記のバンドタイプしか見たことが無かったからです。 - ゴムがある程度馴染むまでは、ブーツが履きづらくなります。
ほんの少し練習が必要です。ゴムが伸びれば難なく履けます。 - 大きめサイズを買う。
写真はXLを使っていますが、全くユルくは無いです。活動服の上から装着することを考えれば、大きめを勧めます。
現場の後の身体の痛みに「仕事をした証」みたいな充実感を覚えたりもしましたが、無駄な怪我はしないに越したことありません。
あと、空気呼吸器など現場フル装備の重量がかかる膝に、サポーターが巻いてあるのはメリットあると思うのですが、医学的根拠はわたしには示せません…
いずれにせよ、わたしはパッドを着けはじめてから、それ以降もうパッドなしの活動は考えられなくなりました。
一度試してみてください!
絶対イイ!ですよ。