高所折りホース

2021年1本目の投稿は、「Denver Hose Pack:デンバーホースパック」です。
High Rise Pack:ハイライズパックなどとも呼ばれるもので、
中高層建物での活用を目的としたホースの折り方及びパッキングです。

どうやって折るのかは、見てもらえればわかると思います。
3人がかりで作ってますが、慣れれば一人でできるはずです。きっちりこの通りにする必要もありません。
私も消火隊にいる時は、1本これを積載していました。(少し自己流アレンジで)
これの最大のメリットは、輪になるので肩もしくはボンベに掛けて運べるところ。
両手が塞がらないことで、単純に安全だったり、疲れが少なかったり、もしくは他の資機材が運べたり…と様々な恩恵を受けることができます。
さらにバンドを外して肩に担げば、階段延長も楽に行えます。

立体の防御活動というか、縦の動きが加わると、途端に難易度を増すホース延長。
よく庁舎の階段を利用して、自分の訓練をしたり、仲間の訓練を見たりしましたが、今になってこんなことを考えます。

「果たしてあのやり方が一番だったかな」と。

自分でもなかなかできないくせに、苦労する隊員に「鍛錬が足りないせいだ」みたいな顔をして、
本当にそれで良かったのか。
あの時の方法は、誰がやってもわかりやすく簡単で、間違いが起こらず、楽な方法だったか。
そこを極限まで突き詰めたのか。
使い方がわかりやすいことを、ユーザーフレンドリーなどと言いますが、
それこそ新人フレンドリーな方法を考えたのか。

こんなことを考えること自体、悔いが残っている証拠かもしれません。

ホースの巻き方ひとつとっても、まだまだいろんな巻き方・折り方が世界には存在します。
いつものやり方を疑ってみる。知らないやり方を試してみる。
目の前のやり方には、深い理由があることも、ただただ惰性でそうなっていることも、両方あるのです。

今は消防の外側から自分のできること、
外の人だからこそできる、
外の人だけにしかできないこと。

そこを突き詰めるのが任務だと思ってます。

またひとつ、皆さんのアイデアの引き出しが増えたなら嬉しいです。










前の記事

理論と感覚。

次の記事

新製品のご案内。