不測の事態、その後②
随分と間が開いてしまいました。
一度現場を離れたいと思った私は、退職する前の2年間、日勤の事務職となり、
消防署の庶務担当として、署の運営をサポートする任務に就いていました。
縁の下の力持ち、後方支援です。
そこで私は日常の業務に加えて、不用品の整理や、備品の不具合の改修など、何でも屋のごとくやるようになります。
自分の立場でしかできないことを探し、実行する。
直接市民の役に立つのではなく、仲間を支援することで間接的に世の中に貢献する。
これまで、「現場に出たい」「活躍したい」と、言わば目立ちたいばかりだった考えが一変し、裏方の面白さに気づきます。
仕事の違う側面を見て、視野も広がり、それなりに充実した日々。
このまま、事務方の道を進む手もあります。
一度は、とことん極めてやろうとも考えました。
でもそこでだんだん思うようになります。
自分しかできないことがしたい。
与えられた自分の能力を最大限発揮して、人生を生ききるにはどうすべきか。
これまでの経緯を読むと、「怖くなって逃げた」と思われても仕方ありません。
怖かったのは私の正直な気持ちなので、否定しません。
ただ私は、逃げ出したのではなく、積極的に自らの意思で違う道に進んだのです。
最終的には「自分がやりたいと思ったから」としか言えません。
私の席が空いた分、組織にはまた一人情熱に溢れた新しい血が入ることになります。
そして私は違う新しいステージで情熱を燃やす。
すべてよし!と思っています。