そもそもなぜ…②

ボーっと過ごしていた私は、外が騒がしいのに気が付きました。

「火事や~」「おばちゃん大丈夫か~」

外に出てみると、薄い煙と焦げたような臭いがします。

近所で稀にみる一大事です!

そこに居合わせた私は…私は何もしませんでした。
「大したことはないだろう」
「大人が何とかするだろう」←自分も成人
「服着替えてないし」
「寝ぐせついてるし」
頭をよぎったのはこんなことだったろうと思います。

結局、父親と近所の人が消火器片手に煙の中へ。
鍋のおかずが真っ黒に焦げただけで事なきを得ました。
父は「鼻の中が黒いので一応病院に」と救急隊に促され、病院に行ったと記憶しています。

その時の私の気持ち。
動かなかった。何もしなかった。
というより、
動けなかった。何もできなかった。
悔しい、情けない。

マンガに感化され、消防士を意識しはじめた矢先の出来事。
「自分も目の前で何か起きれば主人公のように…」
などと思っていたのは、完全なる妄想だったと
現実を突き付けられたのです。

                    つづく…

前の記事

そもそもなぜ…

次の記事

そもそもなぜ…③